不動産業者を仲介して土地や家屋などの不動産を売却する場合、その方法には全てを一社の不動産業者に任せてしまう専属専任媒介契約と、自分が見つけた相手だけと契約することができる専属媒介契約、そして複数の不動産業者と契約することができる一般媒介契約に分かれています。
通常、流通の原理から考えると複数の者に依頼することで競争原理が働き、最も早く、しかも有利な金額で契約できるのではないかと考えるのではないでしょうか。
確かに、国や自治体の入札制度においても不特定多数の業者が参入する一般競争入札が最も金額的に有利とされています。
また、自動車を売却した経験のある人は、複数の買取業者かに見積もりを取り、買取り価格を競争させることで自動車の買取額を有利に運ぶことができます。
しかし、土地や家屋などの不動産はすべてが売りに出せば買い手が見つかるものではありません。
都心部の交通機関が有利な場所であればいざ知らず、地方で交通機関などがない所では、なかなか買い手を見つけるのには相当な労力が必要となります。
このため、複数の不動産業者と媒介契約を行う一般媒介契約の場合、都心部であれば有利に事を運ぶことはできますが、地方の場合では不動産業者もわざわざ労力を使ってまで買い手を見つけようとはしなくなってしまいます。
もし、専属専任契約であれば手数料やその他の褒賞が自分の不動産業者に入るだけでなく、担当者も実績となるため力を入れることがありますので、全てが一般媒介契約が得策とは言えないことになります。